【2025年 問題7】余力管理で能力工数が大きい場合の対策を解説

特級過去問解説

今回は、2025年の問題7で出題された余力管理について解説します。

問題では、負荷工数と能力工数の関係をもとに、どの対策が適切でないかを判断する内容でした。

問題文そのものは掲載できませんが、考え方を整理すれば、答えはかなり判断しやすくなります。

余力管理とは

余力管理とは、作業に必要な工数と、職場や設備が持っている処理能力を比較し、能力が不足しているのか、余っているのかを管理することです。

ここで重要になるのが、次の2つです。

負荷工数は、実際に必要となる作業量です。

能力工数は、人や機械、設備が処理できる作業量です。

たとえば、必要な作業量が80時間分で、処理できる能力が100時間分ある場合、20時間分の余力がある状態になります。

能力工数が負荷工数より大きい状態

2025年 問題7では、負荷工数より能力工数の方が大きい場合の対策が問われています。

これは、簡単にいうと、

仕事量に対して、人や設備の能力が余っている状態

です。

つまり、この場面で考えるべきことは、能力をさらに増やすことではありません。

余っている能力をどう活用するか、またはどう減らすかがポイントになります。

余力があるときの適切な対策

能力工数が負荷工数より大きい場合には、まず、後に予定していた仕事を前倒しで投入する方法が考えられます。

空いている時間を使って先の作業を進めれば、手待ち時間やロスを減らすことができます。

また、余力が継続的に発生している場合には、人員や設備を削減することも対策になります。

必要以上の能力を抱え続けると、コストが無駄になってしまうためです。

一時的に仕事量が少ない場合であれば、始業時刻を遅らせたり、終業時刻を早めたりして、稼働時間を調整する方法もあります。

さらに、余っている人員を他の職場へ応援に出すことも有効です。

自分の職場では余力があっても、別の職場では人手が足りていないことがあるからです。

適切でない対策は何か

この問題で注意したいのは、作業改善や加工方法の改良によって処理時間を削減する対策です。

一見すると、作業改善は良いことのように見えます。

もちろん、一般的には作業改善や加工方法の改良は、生産性を高めるために重要な取り組みです。

しかし、今回の条件では、すでに能力工数が負荷工数を上回っています。

つまり、能力が不足しているのではなく、能力が余っている状態です。

この状態でさらに処理時間を短くすると、処理能力はもっと大きくなり、余力はさらに増えてしまいます。

そのため、余力を解消する対策としては適切ではありません。

2025年 問題7のポイント

2025年 問題7のポイントは、次のように整理できます。

能力工数 > 負荷工数

この関係がある場合は、能力に余裕がある状態です。

そのため、対策の方向性は、

  • 余っている能力を活用する
  • 稼働時間を調整する
  • 人員や設備を減らす
  • 他の職場へ応援に出す

といったものになります。

一方で、処理時間をさらに削減する対策は、能力をより大きくしてしまうため、この場面には合いません。

結論

2025年 問題7で問われている余力管理では、能力工数が負荷工数より大きい場合の対応を理解しているかがポイントでした。

この場合は、仕事量に対して能力が余っている状態です。

したがって、余力を減らす・活用する方向の対策が適切です。

反対に、作業改善や加工方法の改良によって処理時間を削減することは、能力をさらに高めてしまうため、この条件での対策としては適切ではありません。

この問題では、「作業改善=いつでも正しい」と考えず、現在の状態が能力不足なのか、能力過剰なのかを見極めることが大切です。

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