今回は、2025年 問題10で出題された作業改善におけるアイデア発想法について解説します。
問題文そのものは掲載せず、出題のポイントを整理しながら、どの技法がアイデア発想の技法として適切でないのかを確認していきます。
作業改善では、現場のムダをなくしたり、作業手順を見直したりするために、さまざまなアイデア発想法が使われます。
今回のポイントは、アイデアを出すための技法なのか、それとも別の目的で使う手法なのかを見分けることです。
作業改善とアイデア発想法
作業改善では、「今のやり方をもっとよくできないか」を考えることが重要です。
しかし、ただ漠然と考えるだけでは、なかなか良い改善案は出てきません。
そこで使われるのが、アイデア発想の技法です。
アイデア発想法を使うことで、固定観念にとらわれず、多くの改善案を出しやすくなります。
入出法とは
入出法は、改善対象に対して、何を入れて、何が出てくるのかという視点から考える方法です。
作業や工程を、入力と出力の関係で整理することで、改善のヒントを見つけます。
たとえば、ある作業に投入される材料・情報・人・設備などを確認し、その結果として出てくる製品・情報・成果を見ます。
この関係を整理することで、
余分な入力はないか
出力の品質を高めるにはどうすればよいか
途中でムダが発生していないか
といった改善案を考えることができます。
KJ法とは
KJ法は、集めた情報や意見をカードなどに書き出し、似たもの同士でグループ化して整理する方法です。
多くの意見やアイデアを整理し、問題の構造を見える化するのに役立ちます。
たとえば、現場で出た改善案や困りごとをカードに書き出し、それらを関係の近いもの同士でまとめます。
すると、バラバラに見えていた意見の中から、共通する課題や改善の方向性が見えてきます。
そのため、KJ法は作業改善におけるアイデア整理や発想の場面でよく使われます。
ブレーン・ストーミング法とは
ブレーン・ストーミング法は、複数人で自由にアイデアを出し合う方法です。
この方法では、最初から良い・悪いを判断せず、とにかく多くのアイデアを出すことを重視します。
代表的なルールとして、次のようなものがあります。
批判しない
自由に発言する
質より量を重視する
他人のアイデアに便乗する
作業改善では、現場のメンバーが集まって改善案を出すときに有効です。
ゴードン法とは
ゴードン法は、ブレーン・ストーミング法を発展させたような発想法です。
最初から具体的なテーマを示すのではなく、あえて抽象的なテーマから考え始めます。
具体的な問題をそのまま提示すると、参加者の考えが狭くなってしまうことがあります。
そこで、ゴードン法ではテーマを少しぼかして提示し、自由な発想を引き出します。
その後、出てきたアイデアを本来の問題に結びつけて、改善案を考えていきます。
平準法はアイデア発想法ではない
今回の問題で注意したいのが、平準法、つまりレベリング法です。
平準法とは、生産量や作業負荷のばらつきをならし、できるだけ一定にする考え方です。
たとえば、日によって作業量が大きく変動すると、人員や設備にムダが出たり、納期遅れが発生しやすくなったりします。
そこで、生産量や作業負荷を平準化し、安定した生産を目指します。
つまり、平準法は生産計画や負荷調整に関する考え方であり、アイデアを発想するための技法ではありません。
そのため、作業改善におけるアイデア発想の技法としては適切ではありません。
2025年 問題10のポイント
2025年 問題10では、作業改善に使われるアイデア発想法の中から、適切でないものを判断する問題でした。
ポイントは、次のとおりです。
入出法は、入力と出力の関係から改善案を考える技法。
KJ法は、情報や意見をグループ化して整理する技法。
ブレーン・ストーミング法は、自由に多くのアイデアを出す技法。
ゴードン法は、抽象的なテーマから発想を広げる技法。
平準法は、生産量や負荷をならす方法であり、アイデア発想法ではない。
結論
2025年 問題10で適切でないものは、平準法、レベリング法です。
平準法は、生産量や作業負荷のばらつきを少なくするための考え方です。
作業改善そのものに関係する場面はありますが、アイデアを発想するための技法ではありません。
一方で、入出法、KJ法、ブレーン・ストーミング法、ゴードン法は、改善案を出したり、意見を整理したりするために使われる技法です。
この問題では、単に用語を覚えるだけでなく、
「アイデアを出す技法」なのか
「生産や作業量を調整する方法」なのか
を見分けることが大切です。

コメント