製造業や生産管理の試験・実務で必ず出てくるのが生産計画です。
「手順計画」「工数計画」「日程計画」など似た言葉が多く、混乱しがちですが、
実は役割と順番を理解すれば一気に整理できます。
この記事では、生産計画を 5つの計画 に分けて、
- 何を決める計画なのか
- 前後の計画とどうつながるのか
- 試験で狙われるポイント
を現場目線で解説します。
生産計画とは?
生産計画とは、
**「受注した製品を、決められた納期までに、ムリなく作るための計画」**です。
ポイントは次の3つ。
- どう作るか
- どれくらい時間がかかるか
- いつ・どの順番で作るか
これを段階的に決めていくのが、生産計画の考え方です。
生産計画は5段階で考える
生産計画は次の順番で進みます。
① 手順計画
② 工数計画
③ 基準日程計画
④ 負荷計画
⑤ 日程計画
上から順に 抽象 → 具体、
設計 → 実行 に近づいていきます。
① 手順計画
「どう作るか」を決める計画
手順計画は、製品の作り方そのものを決める計画です。
決める内容
- 加工方法
- 工程順序(どの工程をどの順で行うか)
- 使用設備
- 使用治工具・検査具
- 外注か内製か
- 標準的な作業手順
👉 作業時間や日付はまだ考えません。
現場イメージ
「この製品は
旋盤 → フライス → 検査
の順で作る。
旋盤はA機、フライスはB機を使う」
手順計画は生産の設計図と考えると理解しやすいです。
② 工数計画
「どれくらい時間がかかるか」を決める計画
工数計画は、手順計画で決めた工程ごとに
標準時間を設定する計画です。
決める内容
- 工程別標準時間(分/個)
- 工程別工数(人・時間)
- 作業負荷量
現場イメージ
「旋盤:1個15分
フライス:1個20分
検査:1個5分」
ここで初めて、忙しさが数字になります。
③ 基準日程計画
「理想的に並べたら何日かかるか」を決める計画
基準日程計画は、
工程を順番に並べたときの標準的な所要期間を決める計画です。
決める内容
- 工程順に並べた日程
- 工程別の所要期間
- 基準リードタイム
👉 納期や能力制約はまだ考えません。
現場イメージ
「旋盤2日 → フライス3日 → 検査1日
合計6日必要」
「理想条件ならこれくらい」という基準を作る段階です。
④ 負荷計画
「能力的に間に合うか」を調整する計画
負荷計画は、
必要な工数と実際の工程能力を比較して調整する計画です。
決める内容
- 工程別の負荷状況
- ボトルネック工程
- 外注・残業・前倒しの検討
現場イメージ
「フライス工程
必要工数120時間
能力100時間 → 20時間オーバー」
→ 外注?残業?
→ ここで調整判断をします。
⑤ 日程計画
「いつ・何を・どの順でやるか」を決める計画
日程計画は、
現場がそのまま動ける最終計画です。
決める内容
- 作業開始時刻
- 作業終了時刻
- 加工順序
- 機械別スケジュール
現場イメージ
「8:00〜10:00 製品A
10:00〜13:00 製品B
13:00〜 製品C」
ここで有名なのが ガントチャート です。
5つの計画を一言でまとめる
| 計画 | 一言で言うと |
|---|---|
| 手順計画 | どう作るか |
| 工数計画 | どれくらい時間がかかるか |
| 基準日程計画 | 理想なら何日か |
| 負荷計画 | 能力的に無理はないか |
| 日程計画 | 今日何時に何をやるか |
試験対策ワンポイント
- 「治工具・工程順序」→ 手順計画
- 「標準時間・工数」→ 工数計画
- 「基準」「理想日程」→ 基準日程計画
- 「能力」「余力」「ボトルネック」→ 負荷計画
- 「開始時刻・ガントチャート」→ 日程計画
このキーワード対応を覚えると、選択問題は一気に楽になります。
まとめ
生産計画は、
設計 → 見積り → 理想日程 → 調整 → 実行
という流れで構成されています。
順番を意識して理解すれば、
試験問題でも実務でも迷いません。


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