タクトタイム(ピッチタイム)・編成効率(バランス率)を“計算で解ける”ようにする

特級過去問解説

このページは、特級 機械保全(実技)で頻出の
①タクトタイム(ピッチタイム)②編成効率(バランス率)③組余裕率(アンバランス率)を、計算手順つきでまとめます。

設問1:梱包ライン(タクト・編成効率・組余裕率)

与えられたデータ(1日当たり)

項目数値
必要な生産量2,337 個/日
就業時間480 分/日
良品率100%
不稼働時間朝礼10分 / 清掃15分 / 休憩45分

作業内容(製品1個あたりの作業時間)

工程作業内容時間(秒)
A完成品をケースに入れる5.2
Bマニュアルをケースに入れる7.3
Cケースのふたをしめ、テープを貼る7.0
Dパレットにケースと伝票を入れる7.0
Eパレットを台車にのせて、倉庫に運ぶ6.2
合計32.7 秒

① タクトタイム(ピッチタイム)の計算

考え方:
タクトタイム=実作業時間 ÷ 必要生産量
まず、就業時間から不稼働時間を引いて「実作業時間」を作ります。

計算手順

実作業時間=480 −(10+15+45)=410 分
410分=410×60=24,600 秒
タクトタイム=24,600 ÷ 2,337 = 10.53 秒/個10.5 秒

※選択肢なら 10.5秒 が最も近い。

タクトタイム図解

【結論】問1の答え:イ(10.5秒)

② 編成効率(バランス率)の計算

考え方:
編成効率=作業時間合計 ÷(工程数×タクトタイム)
工程数(ステーション数)が多いほど分母が増え、効率は下がりやすいです。

計算手順

作業時間合計=32.7 秒
工程数=5
タクト=10.53 秒

編成効率=32.7 ÷(5×10.53)=32.7 ÷ 52.65=0.621
62.1% ≒(選択肢)62.3%

編成効率(バランス率)図解

【結論】問2の答え:エ(62.3%)

③ 組余裕率(アンバランス率)の計算

考え方:
組余裕率=1 − 編成効率

計算手順

組余裕率=1 − 0.621=0.379
37.9% ≒(選択肢)37.7%

【結論】問3の答え:イ(37.7%)


設問2:A工業の作業能率(計算問題)

与えられたデータ

  • 作業者数:6名
  • 勤務時間(1人当たり):8時間=480分
  • 非作業時間(1人当たり):50分
  • 標準時間(製品1個当たり):1分
  • 生産数(1日当たり):1800個

よく使う式:
作業能率(%)=(標準時間×生産数)÷(実作業時間)×100
※実作業時間は「人数分」で合計します。

計算

1人の実作業時間=480−50=430分
6人合計=430×6=2,580分
標準作業量=1分×1800=1,800分

作業能率=1,800 ÷ 2,580 ×100=69.8%70%

【結論】設問2の答え:エ(70%)


設問3:標準時間の穴埋め(語句)

標準時間の定義(穴埋め)

標準時間とは、
・決められた方法と(①)を用いて
・決められた(②)のもとで
・その仕事に要求される特定の(③)と適性をもった作業者が
・(④)で作業を行うとき
・(⑤)の作業量を完成させるのに必要な時間である。

標準時間 =(⑥)×(1+(⑦))

【解答】
材料/②作業条件/③熟練度/④標準の速さ/⑤一単位
基本(正味)時間/⑦余裕率


練習問題(別パターン)+解答

練習問題①(タクトタイム)

必要生産量:2,000個/日
就業時間:480分/日
不稼働:朝礼10分、清掃10分、休憩40分(良品率100%)

Q:タクトタイムは何秒/個か?(小数第2位四捨五入)

解答:実作業時間=480−(10+10+40)=420分=25,200秒 → 25,200÷2,000=12.6秒/個

練習問題②(編成効率・組余裕率)

タクト=12.6秒、工程数=4、各工程時間=8.0 / 10.5 / 9.8 / 7.2秒
Q1:編成効率(%)は?
Q2:組余裕率(%)は?

解答:
作業合計=35.5秒
編成効率=35.5÷(4×12.6)=35.5÷50.4=0.704 → 70.4%
組余裕率=100−70.4=29.6%


まとめ(試験で落とさないポイント)

  • タクト:就業時間から不稼働を引いて、秒に直して割る
  • 編成効率:作業合計 ÷(工程数×タクト)
  • 組余裕率:1−編成効率(=100%−編成効率)
  • 選択肢問題は、最後は“最も近い値”で決める

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