抜取検査とは?逐次・計数・選別型、AQL・OC曲線まで徹底解説

特級過去問解説

抜取検査は、製品を全数ではなく一部だけ取り出して検査し、そのロット全体を「合格」または「不合格」に判定する品質管理手法です。 コストを抑えつつ品質を保証できる実践的な方法として、多くの製造現場で利用されています。

この記事でわかること
・逐次抜取検査とは?
・計数抜取検査とは?
・選別型抜取検査とは?
・AQL(合格品質水準)の意味
・OC曲線とは?
・抜取検査のまとめ


1. 逐次抜取検査(逐次手法)

逐次抜取検査(シーケンシャル法)は、ロットから1個ずつサンプルを抜き取り、その累積結果にもとづいて判定します。

  • サンプルを 1 個ずつ追加しながら判定を行う
  • 「合格」「不合格」「検査続行」の3つの判定がある
  • 必要サンプル数が、大幅に少なくなることが多い

メリット: 検査コスト・時間を大幅に削減できる

デメリット: 手順がやや複雑


2. 計数抜取検査(Attribute Sampling)

計数抜取検査は、不良品数などの「合否で判定する属性データ」を使う検査です。 特性値(寸法など)を測定して平均値や標準偏差で判断する **計量抜取検査とは別物** です。

  • 対象は「合格 or 不合格」で判断する計数データ
  • サンプル中の不良数を数え、判定基準(合格判定数)と比較してロットを決める

例:サンプル 50 個中、不良が 2 個以下なら合格、3 個以上なら不合格など


3. 選別型抜取検査

選別型抜取検査は、不合格となったロットに対し、次の処置を必ず実施します。

  • 合格ロット:そのまま受け入れ
  • 不合格ロット:全数選別を行う

不合格ロットをそのまま廃棄したり返品したりするわけではなく、 「全数をチェックして不良を除去する」点が特徴です。


4. AQL(合格品質水準)とは?

AQL(Acceptable Quality Level)= 合格とみなしてよい品質水準

AQL は「これ以下ならロットは許容できる」という基準であり、 “許容できる範囲内での通常期待される品質水準” を示します。

誤解しやすいですが、 AQL = 最悪の品質水準 ではありません。


5. OC曲線(Operating Characteristic Curve)とは?

OC曲線とは、ロットの不良率と、検査に合格する確率の関係を表した曲線です。

  • 横軸:ロットの不良率(%)
  • 縦軸:合格する確率(%)

OC曲線が「垂直に近い=立ち上がりが急」ほど、 良いロットは合格・悪いロットは不合格と判別する能力が高い と言えます。


6. 抜取検査のまとめ

✔ 抜取検査の種類
・逐次抜取検査:1個ずつ取り、合格/不合格/続行を判断
・計数抜取検査:不良品数で判定するシンプルな方式
・選別型抜取検査:不合格ロットは「全数選別」

✔ 基本用語
・AQL:許容できる品質水準
・OC曲線:ロット品質と合格確率の関係を示すグラフ

抜取検査は、全数検査に比べてコストと時間を大幅に削減しつつ、 品質管理を維持できる便利な手法です。 目的に応じて適切な抜取方式を選ぶことが重要です。

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